社労士にコンサルティングを依頼するメリットは?注意点も解説
最近は、企業の経営者や人事・労務の担当者が、社労士にコンサルティングを依頼するケースが増えています。
皆さんの会社でも、社労士にコンサルティングを依頼するべきかどうか検討しているというケースがあるのではないでしょうか。
ただ、まだ社労士のコンサルティングサービスを利用したことのない方の場合、「そもそもどんなことを相談できるのか?」「どんなメリットがあるの?」などの疑問をお持ちの方も多いと思います。
そこで今回は、社労士にコンサルティングを依頼するメリットと、その際の企業側の注意点などについて、わかりやすく解説をしたいと思います。
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社労士にコンサルティングを依頼できる内容
社労士のコンサルティングサービスと聞いて、まず気になるのが「どんなことを相談できるのだろう?」ということだと思います。
社労士にコンサルティングを依頼できる内容は、「企業の人事や労務管理に関すること全般」です。
具体的にいうと、主に次の内容を依頼することができます。
- 労働条件に関すること
- 職場環境の改善に関すること
- 労働環境の改善に関すること
- 就業規則などの社内規定の整備
- 社会保険や労働保険の手続きに関すること
それぞれについて、さらに詳しく解説したいと思います。
労働条件に関すること
雇用や解雇、賃金や労働時間など、労働条件に関するコンサルティングは社労士の得意分野の1つです。
最近は、従業員側もネットなどで労働法令を調べているので、経営者や管理者が労働者に対して軽率な対応をすると、あとから大変なことになってしまう可能性があります。
例えば、勢いで「明日からこなくていい」等と社員を帰宅させてしまうと、その後に未払い賃金や慰謝料を請求される可能性があるのです。
そのため、最近は管理者側もしっかりとした労働法令に関する知識が必要になっています。
社労士から労働条件に関するコンサルティングを受けて、管理者が正しい知識を身に着け、会社を運営することで、労働トラブルなどのリスクを減らすことができるのです。
職場環境の改善に関すること
職場環境の悪化は、会社の生産性の低下や離職率の上昇につながり、結果として企業に大きな悪影響を与えます。
そこで社労士から、職場環境改善プロセスの提案や必要な研修などを受けることで、自社の職場環境を改善させることができます。
社労士は、他の会社でどのように職場環境が改善されているか、多くのノウハウを持っています。
その社労士からコンサルティングを受けることで、職場の成果を高める環境づくりができるのです。
労働環境の改善に関すること
労働時間管理や労働者の健康管理等の提案を社労士から受けることで、社内の労働環境を改善します。
例えば、長時間労働は労働者のメンタル不調や過労死、未払い残業代の発生など、多くの労働問題の原因になります。
労働環境の改善には、原因の調査や現状の分析など、専門的なノウハウが必要です。
そこで、社労士からコンサルティングを受け、自社の労働環境を適切な状態にすることで、労働問題の発生を未然に防ぐことができるのです。
就業規則などの社内規定の整備
従業員が10人以上の企業では、就業規則の作成が義務とされています。
また、会社は会社の秩序を守り、安定的に事業を継続させるため、独自にさまざまな社内規定を作成しています。
社労士は、クライアントの社内規定が、企業の状況にあった内容になっているかどうかをチェックをします。
働き方の多様化が進む中、社内のルールがきちんと整備されていないと、従業員の不満や社内モラルの低下につながります。
法律と労務管理の専門家である社労士のアドバイスを受けることで、社内の環境改善や従業員とのトラブル防止につながります。
社会保険や労働保険の手続きに関すること
会社を設立して従業員を雇用すると、社会保険や労働保険の手続きが必ず発生します。
これらの手続きには、専門的な知識が必要なものがあり、また、ミスをすると会社がペナルティを受けたり、従業員に迷惑がかかってしまうことがあります。
そこで、社会保険・労働保険手続きの専門家である社労士にコンサルティングを依頼し、それぞれの手続きをどうやって進めればいいかアドバイスを受けることができるのです。
社労士にコンサルティングを依頼するメリット
社労士には、企業の人事や労務管理に関するコンサルティングを依頼することができます。
では、社労士にコンサルティングを依頼すると、企業にどんなメリットがあるのでしょうか。
経営者や人事労務の担当者の負担軽減
社労士にコンサルティングを依頼する一番のメリットは、経営者や人事労務担当者の負担が軽減されるという点です。
多くの会社では、人事や労務管理に関する業務は、経営者や一部の担当社員が行っていると思います。
しかし、人事や労務管理に関する業務には、専門的な法律知識や特別な経験が必要になるものがたくさんあり、きちんと行おうとすると、経営者や担当者の負担は非常に大きくなります。
例えば、労務関係の法改正が実施されると、就業規則等の社内規定の修正が必要になることがありますが、どこの規定をどのように修正すればよいか、ネットなどで調べながら行うのはとても大変です。
社労士にコンサルティングを依頼すれば、専門家がすぐにアドバイスをくれるため、社内で調査等をする必要がなくなり、業務負担が大幅に軽減されるのです。
第三者の視点による適切なアドバイス
社労士にコンサルティングを依頼した場合、第三者の視点による客観的なアドバイスをもらえるというメリットがあります。
人事・労務管理に関する業務をずっと社内だけで行っていると、いつのまにか法律違反になってしまったり、非効率になってしまうケースがあります。
例えば、社内の賃金規定があいまいな内容になっているにもかかわらず、これまで問題がなかったからと見直しを行わずにいたため、従業員から多額の未払い残業代を請求されるといった事例があるのです。
このような状況に陥らないためには、定期的に第三者のアドバイスをもらい、自社の人事や労務管理について、客観的な視点から適切かどうかを判断することが必要です。
社労士は、人事・労務管理の専門家ですので、コンサルティングを依頼すれば、法改正や会社の状況の変化に合わせたアドバイスをもらえるので、法律違反や非効率などのリスクを減らすことが可能になります。
法改正情報などを調べる必要がなくなる
既にご存じの方も多いと思いますが、人事や労務管理に関する法令は頻繁に改正されます。
中には、会社側で対応が必要になる法改正もあり、知らずに対応を放置すると、行政機関から指導を受けたり、場合によっては法令違反として処罰される可能性もあります。
そうならないために、経営者や担当者は常に最新の法改正情報に目を光らせておく必要がありますが、他の業務を続けながら、法改正をチェックするのはとても大変です。
社労士にコンサルティングを依頼すれば、社労士が最新の法改正情報を提供してくれるので、法令違反のリスクを減らすことができます。
また、改正法への対応が別途必要なときは、そのまま社労士に代行を依頼することもできるので、業務効率の改善につながります。
会社にあった助成金・補助金の情報がもらえる
多くの社労士事務所では、企業の助成金や補助金の申請代行業務も行っています。
そのため、社労士にコンサルティングを依頼すれば、その会社に合わせた助成金や補助金の情報を共有してもらうことができます。
自社にあった助成金や補助金を上手く活用すれば、企業のさらなる成長につながります。
しかし、企業が利用できる助成金や補助金は、似たような制度がたくさんあり、要件や手続きもそれぞれ異なるため、最新情報を収集するのはとても大変です。
こうした手間がなくなるのは、社労士にコンサルティングを依頼する大きなメリットといえます。
社労士にコンサルティングを依頼するときの注意点
これまで、社労士にコンサルティングを依頼できる内容や、メリットについて解説をしました。
ただ、社労士のコンサルティングを利用する際は、いくつか注意すべき点があり、何も考えずに相談をすると、時間が無駄になってしまったり、適切なアドバイスをもらえなかったりします。
そこで下記では、社労士にコンサルティングを依頼するときの注意点を説明します。
社労士事務所のセキュリティ対策をチェックしましょう
社労士のコンサルティングサービスを受ける場合、従業員の個人情報が必要になるケースがあります。
しかし、人事・労務に関する従業員の個人情報には、年収や病歴、マイナンバーなど重要性の高い情報が多く含まれており、万が一、流出してしまうと大変なことになってしまいます。
社労士には守秘義務があるため、提供した個人情報をわざと他人に漏らすことはありませんが、ついうっかり漏洩させてしまうリスクはあります。
そのため、社労士にコンサルティングを依頼するときは、社労士事務所がどれぐらいセキュリティ対策に力を入れているのかチェックすることが重要なのです。
セキュリティ対策についてチェックするときは、プライバシーマークやISOなどの第三者機関の認証を受けているかどうかは一つの基準になるでしょう。
社労士事務所の得意分野を把握しておく
社労士のコンサルティング業務の範囲はとても広く、社労士事務所ごとに得意分野があるのが一般的です。
例えば、労務相談を得意とする事務所や、助成金・補助金の相談を得意とする事務所、パワハラ・セクハラなどのトラブル対策を得意とする事務所等があるのです。
社労士事務所が得意としている分野と異なる相談をしても、期待できる結果につながらない可能性があります。
そこで、社労士にコンサルティングを依頼するときは、事前に電話やメールなどで、得意とする分野について確認しておくとよいでしょう。
会社の規模にあった社労士事務所を選ぶ
社労士事務所は、対応している企業・会社の規模もそれぞれ異なります。
例えば、A社労士事務所では従業員10人前後を中心に扱っているが、B社労士事務所では100名以上の企業しか対応しない、といったケースがあるのです。
社労士にコンサルティングを依頼する場合は、自社の規模をメインで扱っている社労士事務所にするべきです。
企業の抱える人事・労務の悩みは、会社の規模によって異なるケースが多く、自社の規模にあっていない社労士事務所に相談してもミスマッチになってしまうからです。
例えば、個人事業主を対象としている社労士事務所に対して、多店舗展開をする際の労務管理について相談をしてもあまり良い結果は期待できません。
自社の規模にあった社労士事務所を選ぶことが、効果的なコンサルティングを受けることにつながるのです。
依頼するときは必ず見積りをとってから
社労士にコンサルティングを依頼するときは、必ず事前に見積りをとるようにしましょう。
なぜなら、コンサルティングの費用が分かりにくいケースがあるからです。
社労士のコンサルティングサービスの費用は、コンサルティングの内容や従業員の人数、電話相談があるかどうか等によって大きく異なります。
そのため、コンサルティングを受けてから、請求された費用が聞いていた額と違うということが起きる可能性があります。
コンサルティングを依頼する際は、必ずサービスを受ける前に、見積りを確認するようにしましょう。
そもそも社労士とは?
ここまで、社労士にコンサルティングを依頼するときのメリットや注意点などについて解説をしてきましたが、そもそも社労士とは何なのでしょうか。
同じ士業でも、弁護士や税理士ほどの知名度がないので、正直あまりよく知らないという方が多いのではないでしょうか。
まず、社労士とは正式名称を社会保険労務士といい、企業の人事や労務管理のスペシャリストとしての国家資格または資格者のことをいいます。
事業を開始して従業員を雇用すると、社会保険や労務管理に関する業務が必ず発生します。
社労士はこのような企業の社会保険や労務管理に関する業務を代行したり、コンサルタントを行うのが主な仕事なのです。
その業務分野はとても広く、社会保険の手続き代行や、労務管理のコンサルティング、給与計算、裁判外紛争解決手続きの代理など多岐にわたります。
よく会社を運営し成長させるには、「ヒト・モノ・カネ」が必要といわれることがありますが、社労士は「ヒト」の専門家ということができます。
社労士にコンサルティングを依頼するときの費用の目安
社労士にコンサルティングを依頼するとき、気になるのがやはり「費用」だと思います。
ただ、社労士のコンサルティング費用については、社労士事務所ごとによってかなり幅があるのが実際のところです。
社労士のコンサルティング費用は、主に次のような点によって異なります。
- コンサルティングの内容
- クライアント企業の従業員数
- コンサルティングの方法(電話かメールか等)
- 他のサービスも付随するかどうか
おおよその相場としては、従業員が50人未満であれば月額5万円前後、その後50人増えるごとに1万円~2万円増加するケースが多いようです。
社労士事務所によっては、初回の相談は無料とするプランや、月額顧問料は無料としたうえで、相談時間や相談回数に応じて料金が発生するプランなどを用意しているケースがあります。
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